略歴 | 平成11年3月 日本大学松戸歯学部 卒業 平成15年3月 日本大学大学院松戸歯学研究科 修了 平成22年 高井デンタルオフィス 開院 |
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資格 | 歯科医師 博士(歯学) |
所属団体 | アメリカ歯周病学会会員 日本歯周病学会会員 日本臨床歯周病学会会員 JIADS STUDY CLUB 所属 |
講師 | Surgical Basic Course セミナー講師 日本大学 松戸歯学部 兼任講師 |
日本では「予防歯科」というお口の健康管理の正しい知識が殆ど普及していないため、“歯医者は歯が痛くなった時に行く所”と誤って認識されており、その治療方法は、歯を「削り・詰めて・被せて」を繰り返すというものです。次に痛む歯の「神経を抜き」、削る歯が無くなると「抜歯」して、「ブリッジ・入れ歯・インプラント」へと進みます。
歯周病にかかると「揺れている歯を抜いて入れ歯・インプラント」になり、80歳になると60%以上の方が総入れ歯になってしまうというのが現状です。
このような状況に異を唱えるかのように、最新の研究結果では次のようなお口と全身の関連性について報告されています。
- 1.歯周病菌が心臓血管系の疾患を引き起こしていること
- 2.歯の喪失が脳の血流量を減少させること
- 3.歯周病菌がさまざまな全身疾患(糖尿病・早産低体重児出産・誤嚥性肺炎など)に関与している可能性があること
- 4.虫歯菌や歯周病菌は、唾液を介して家族内に伝染していくこと
- 5.歯並びの乱れが、免疫力や内臓の機能、頭痛、腰痛と深く関わっていること
- 6.食生活が虫歯や歯周病の発症や歯並び不正の原因になること
これらの報告を見ると、歯科医療は“全身の健康や命と直結している分野”であり、口が健康な心と身体を育む中心的な器官であることがお分かりいただけるかと思います。
また、全身疾患の一部は、適切なお口のケアによってリスクを減少できることもわかってきました。
日本は80歳以上になると60%以上の人が総入れ歯になってしまうという、「歯科医療の後進国」です。なぜ日本人はこんなにも虫歯や歯周病にかかり、歯を失ってしまうのでしょうか?
歯科先進国と言われるスウェーデンとアメリカの例を見てみましょう。予防歯科の受診率が90%を超えるスウェーデンでは、年に1回、歯科医院で歯科医師が定期検診と歯石取りを行い、それとは別に年に2回、歯科衛生士が検診とクリーニングをしています。予防歯科の受診率が約80%のアメリカでは、年収200万円以下でも50%以上の人が予防歯科を受診しています。それに比べ、日本での予防歯科受給率は2%以下。ほとんどの患者様が痛くなってから歯医者へ行くため、「歯を削る治療」しか選択肢がなく、悪循環が止まらないのです。
しかし同じ日本人でも、予防歯科をしっかり受診されていた方とそうでない方とでは大きな違いがありました。あるデータでは、80歳になったときに残存歯数に約15本もの差があったそうです。いかに予防が大切かわかりますね。また、欧米諸国に関して言えば、予防歯科を奨励することによって国民の平均残存歯数が飛躍的に向上しました。これらのことから、日本人の高齢者に歯を失う人が多いのは、海外と日本の予防歯科に対する意識の違いだと考えられます。
予防歯科は、健康で美しい歯を一生保つという願いを確実に叶える「究極の歯科治療」と言えるものです。“生涯、自分の歯で噛む”ために、大切なお子様のお口を虫歯や歯周病から守り、正しい噛み合せに育てるために、世田谷区の「高井デンタルオフィス」の小児歯科では予防メインテナンスを中心とした定期管理型の歯科診療に取り組んでまいります。